『歯医者さん』津野倫子

歯医者さんに通ってます

思い起こせば高校生まで小児科に通ってた私。。

そろそろ…と言われても、どうしてもと、お願いしてました

恐ろしくて大人の歯医者になんか行けなかった

高校生の私には小児科の椅子は小さくて、エプロンも赤ちゃん用のよだれかけで。とにかく今思えばツッコミどころ満載

泣いて暴れるので緑のネットでぐるぐる巻されたミノムシみたいな男の子(勿論母親がそばにいるけど)
が隣の席にいたりして、
「分かる、分かる」と思ったものでした

今通ってるのは腕のいい先生がいる町の歯医者さん。
我に帰ると隣のちびっこはヘッドホンでドラえもんを見ながらの診察

嫌な音も聞こえない様なサービス

私もヘッドホンが欲しい

やっと私の番

「あの私、怖がりなので全部、麻酔打って下さいね」
先生はとても優しいし、隣の子どものドラえもんを盗み見しながら 私もリラックス

「麻酔は痛くないんですよね?」って小さい声で聞いてみた

「痛くないですよ、全く」

えっ不思議…
すごいと思った。

でも
騙されてるのかも。刺す時に痛くない麻酔なんて…あるはずがない…

きっと何万もする様な高級な麻酔なんだ

1本おいくらですか…
って聞きたい

でも頑張って働いて返そう(その時は真剣にそう思いました)

緊張して唇が震えて、指先が曲げ方を忘れてしまい
私はついに丸太みたいになってしまった

「大きい虫歯ですね〜麻酔なしではどっちみち無理でしたね」

無視。もう無視する事にした。聞こえないふり。

「はい麻酔おわりましたよ。しびれるまで待っていて下さいね」

えっ、痛くな〜ぃ

治療はゴリゴリ響きはあるものの丁寧なのが伝わってきました

唾を吸い取るおねえさんが度々、私の口を裂きそうな勢いだった事を省けば完璧

隣のドラえもんを凝視して、軽い紙コップ3杯分うがいした

済んで待ち合い室で支払いを待つ。

何か乾物みたいにパサパサになってしまった私

「1300円です☆」

安っ!
あの魔法の麻酔はいくらだったのみたいな。治療に詰めたものは?先生の優しさは?
えっえっえっ!

また来る〜☆

って結局何にも痛くなかったのでした。


でも親知らずを抜くように言われ、違う口腔外科を紹介されました。

そこに電話してみると

「顔が腫れますので」ってさっぱりと言われた

えっ〜

この恐怖伝わるかなあ

スクスク横に延びた下の歯のでっかい親知らず

2本生えてます

怖すぎ

また報告します